ドイツ音大|【解説】機能和声(Funktionstheorie)を簡潔に!分かりやすくまとめてみた。~基本編その2~

ドイツ語機能和声の解説ソルフェージュ

今回の記事は、以前公開した記事の続きになります。

T・S・D・Sp・tG…など基本の和声機能についてはその記事で説明しているので、1から勉強する方はまずこちらをご覧ください♪↓

▼ドイツ音大|【解説】機能和声(Funktionstheorie)を簡潔に!分かりやすくまとめてみた。~基本編~

それでは参りましょう♪

記号の側につく数字の解説

基本のルール

①数字が付いていなければ基本形の三和音。

例:C-Dur の場合

②数字は全て、その和音の”基本形の根音から数えて何度なのか”を表す。(3度、5度、7度・・など。)

③数字の位置は記号の右上か下のどちらか。(そのどちらともに数字が書かれることもよくあります。)

④記号の下に付く数字はバスの音(あるいは最低音)を表す。

例:G-Durのドミナント(Ⅴ)。下に3と書いてあるので、G-Durのドミナント「レ・#ファ・ラ」の根音(レ)から数えて5度「ラ」の音が一番下になります。

D⁷(=属七の和音)(Dominantseptakkord ドミナントゼプトアコード)

基本形

通常のドミナントに7を足す。

数字は右上に書きます。

▼C-Durの場合

考え方:基本のドミナント三和音に7度を追加。

7度というのは、ドミナントの根音(C-Durの場合はソ)から第7音目(ファ)という意味。

転回形(Umkehrung ウムケァルング)

転回形はそれぞれ、一番下にくる音がドミナントの根音から何度かということを考えます。

例えばC-Durの属七の第1転回形はシ・レ・ファ・ソ、ということでシが一番下ですね。

シという音は、C-Durのドミナントの根音(ソ)から数えると第3音になります。ですので、この場合は下のように書きます。

▼第1転回、第2転回、第3転回それぞれの詳しい解説

第1転回形の場合、ドミナントの根音から数えて第3音が一番下の音になるので、3を記号の下に書きます。

復習 バス(あるいは最低音)は、記号の真下に書く。

▼C-Durの場合

第2転回形では、ドミナントの根音から数えて第5音が一番下の音になるので、5を記号の下に書きます。

▼C-Durの場合

第3転回形では、ドミナントの根音から数えて第7音が一番下の音になるので、7を記号の下に書きます。

▼C-Durの場合

カデンツでⅠ²(1度の二転)は使わない

日本では、基本的なカデンツの和声進行として、

Ⅰ→Ⅳ→Ⅰ²→Ⅴ→Ⅰ

という形を使うと思います。

しかし実はこのⅠ²。機能和声(Funktionstheorie)ではⅤ(ドミナント)の扱いになります!

全然違う考え方でびっくりしますよね。

どういうことなのか、説明します。

Ⅰ²をドミナント和音の一部とみる

まずは簡単に、C-Durを例に考えてみましょう。

日本で習うのが大体こんな感じ。

赤で囲ってある部分。バスから順にソ・ミ・ソ・ドの和音を1度(ドミソ)の転回形とみる考え方ですね。

それに対して、機能和声ではどうかというと・・

このようになっています。なんだか数字が多くて難しそうです。

どのように考えられているかというと・・・

この和音全体をドミナントとして扱い、不協和音はあくまでも次に解決するための経過の和音として考えます。

日本の和声でいうところの掛留音のようなイメージです。

つまり、本来のドミナントの音(ソ・シ・レ)から外れているものがあったとしても、それはドミナントに解決しようとしている音=ドミナントの仲間なので、あくまでもその和音の機能はドミナントということにしよう!というわけです。

そして、この解決しようとしている音のことをドイツ語でVorhalt(フォァハルト)と呼びます。

それでは、周りに書いてある数字たちをどうやって読み解くのか実際にみていきましょう♪

解決に向かう音を線と線でつなぐ

基本的には上に書いた「基本のルール」の②と同じ。

数字は全て、その和音の”基本形の根音から数えて何度なのか”を表す

ということになります。

つまり、この場合も本来のドミナントの基本形の和音(ソ・シ・レ)から外れている音について、それぞれが根音から第何音なのかを数字で書きます。

【STEP1】

今回の例でいうと、基本形から外れている音はミとド。C-Durのドミナント根音「ソ」から数えてミは6度、ドは4度なので記号の側に4・6を書きます。

※この時、小さい数字を下に書きます。

※この画像からは分かりにくいですが、数字を書く場所は記号の右上です。

【STEP2】

STEP1で書いた音が向かう解決先を、その次の和音から探し出しそれぞれを線で繋ぎます。

完成!

まとめ

いかがでしたか?

日本で和声を勉強してからドイツへ留学された方にとって、Funktionstheorieというのはそれまで日本で習ってきたものと全く違う考えでかなり混乱すると思います。

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