「集中力」って一体いつ、どこで習得するものなんでしょう?
人によってさまざまだと思いますが、私の場合はそれがピアノでした。
このページでは、小さいころからピアノを習っていて現在音楽大学在学中の私が、集中力とピアノの関係性について考えることを実際のエピソードを交えながら淡々と書いています。
結論:小さいころから何かに没頭して打ち込める時間があると、それが後に自分を高める大きな財産となるでしょう!
幼い頃から始めていたピアノ。
始めたばかりの頃は何も分からずただただ楽しくて弾いていましたが、小学校中学年ぐらいからは段々と “これはもはやただの習い事ではないぞ・・・!” という雰囲気が家全体に出てきて、日常の中に必ずピアノがある、ピアノを中心に1日が回っている、そんな日々を過ごすようになっていきました。
1日長時間集中する、を毎日続ける
そして同時に1日の練習時間もじわじわと増えていきました。
(視力が1.5から0.1まで一気に落ちてしまったのは多分そのせい、、、。)
そうして、小学校高学年の頃には1日何時間もの練習を毎日続けるのが当たり前になっていたわけですが・・・。
それって結構すごいことだと思うのです。
検証データなどを見たわけではありませんが、想像するに小学生の集中力持続時間ってどれだけ長くても平均45分ぐらいではないでしょうか・・?大体学校の授業1時間分ぐらい。
それを毎日数時間ピアノの前に座り続け練習をするのですから、なかなかのものです。根気と集中力が無ければ続けられません。
楽しいだけじゃない
例えばそれがゲームだとしたら、あるいは自分が今とても夢中になっているものだとしたら、毎日数時間やり続けることもそれほど難しくないと思います。
楽しいし、自分がやりたい!と思っているものですからね。
ですが、ピアノの練習は必ずしも毎日楽しいわけではありません。
小さいころなんて特に。
大きくなれば、練習の楽しさもよく分かってくるのですが、幼い子どもがピアノの基礎の基礎を何時間も練習するというのは時に苦行。
つらくて、「今はどうしても練習を放り出して違うことをしたい!」と思っていても必ず続けなければいけないのです。
遊びたい盛りの小学生にはなかなか困難、、、。
私も小学生の頃は一時期、妹と一緒にアニメの「ムーミン」に大ハマリしていて「練習か?!ムーミンか?!」の究極の二択に追い込まれていました。
(母が仕事で不在のことが多く時間配分は割と自由でした。この辺りで段取り力も身につけました笑)
結局ムーミンは全話見た気がするなぁ。一度見た回も何回も見直したりしていたなぁ。
放課後友達と遊ぶ時間がない
私の家には(幸い?)ゲームというものが存在せず(唯一たまごっちはあった)、のめり込むものといったらムーミンぐらいのものだったので、今思い返すとそれほど大きな我慢も無かったのかな?とも思ってしまいますが、
それでも、毎日のように同級生からくる
「一緒に〇〇ちゃんのお家に遊びに行かない〜?」とか、
「誕生日パーティーやるから来て〜!」なんていうお誘いや、
「昨日の放課後、みんなでいっぱい遊んだんだよ〜!」とか、
「今度、〇〇ちゃんと一緒に出かけるんだ〜!」
なんて話をきくと、いいなぁと思っていました。
でも出かけるのは無理。
放課後に友だちと遊んでいたらその分練習時間が削られますし、また夜の練習用の体力を使い切ってしまうので普段はあり得ない感じでしたね・・・。
それでも、9.5割ほどはピアノの練習を理由に断っていたものの、残りの0.5割ぐらいには参加していたんじゃないかなと思います。
(分からない。もしかしたら実際はもっと遊んでいたのかもしれないけれど・・・。私の小学生の頃の記憶としてはそんな感じ。笑)
集中力を身に付けて良かったこと
まあそんなわけで。つまり要約すると、
小さい頃は毎日ピアノの練習に集中していました
というお話なのですが、実はこれがその後いろんな場面で大いに役立ったのです。
- 例えば英単語をガッと集中して短時間で覚えられたり。
(常にピアノの練習に追われていたので勉強に割く時間がほとんどありませんでしたが、レッスンに向かう車の中で「今、この15分で30個覚える!」などと決め物凄い集中力で単語を暗記していました。)
- 何かを成し遂げたいときに、目標を見据えてざっくりとしたプランを立てることができたり。
(学校の試験勉強ではいつも、どこをどれだけ勉強すればそれなりの点を取れるか、そのためにはいつからどのように勉強を始めればいいか、まずそれを頭に入れて進めていました。)
こうやって、ますます集中力が鍛えられていったと思います。
ピアノの練習でなくとも例えば勉強でもいいと思うのですが、何かを成し遂げようと真剣に集中して物事に取り組む、うまくいかなくても諦めずに突き進む、どうすればもっと良くなるか考えてそれを実行する、ということは簡単ではないです。
実際に私がピアノの練習から得た大きなものとしてすぐ頭に浮かぶのは(ピアノスキル以外では)やはり
集中力と根気かなと思うのですが、そのどちらも今、生きていくのに大きな支えになっていると感じます。
それともう一つは、自分の根底に小さな自信を植えつけてくれたこと。
小さいころは、なぜ私はお友達と遊びに行けないのかなァ、もっと他の子たちみたいに自由にできたらなァなんて思ったこともありましたが、でもそのお陰で私はピアノが弾けるようになりました。
次第にピアノが私にとってほんの少しの自信のようなものになっていき、さらに長時間の練習から様々なスキルを得て、自分をどんどん大きく成長させていってくれました。
結論:幼少期から始めることが大事
小さいころからそんな贅沢な環境に置かせてもらえて、今では本当によかったと思っています。
子どもにとって何か一つ、全力で打ち込めるものがあるというのは本当に幸せなことです。
上にも書きましたが、もちろんピアノは一例であって他の何でも良いのですが、
没頭して打ち込める何かがある、そしてそれを小さいころから始められたら、それは後に必ず本人にとっては大きな財産となるでしょう。
ただ、小さい頃はそのことをまだ理解できないので、そこが難しいところですね、、
だからもし、お子さんが何かに夢中になれそうだったら全力で応援してあげてほしいなと思います。
例え、実際にそのスキル(ピアノだったらピアノ、バレエならバレエ・・・など。)をトップレベルまで磨き上げる事が出来なくても・・それ以外に得るものがとてもとても、大きいです。
ピアノの練習で培った「集中力」やその他諸々の力について思う個人の考えを少し、つらつらと書いてみました。
それでは、今回はこのあたりで。