現在、大学でバロック音楽の集中講義と現代音楽の集中講義を両方取っているので行ったり来たりで頭が忙しいです。笑💦
先日バロック音楽の集中講義(鍵盤楽器の歴史という授業)で習ったことの中からひとつ、「調性/調律」に関するお話を少し。備忘録を兼ねて。
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現代のピアノは世界中どこであっても大体同じぐらいの音程で調律されていますよね。(440~442Hzぐらい)
それに対し、バロック時代は場所によって調律のされ方が様々。
ローマ、パリ、ライプツィヒ、ウィーン・・
隣の都市よりも半音低かったり高かったりなんてことは当たり前だったようです。
それなのに、当時の音楽家たちは旅した先でいつもと違う音程の楽器に出会っても問題なく演奏できたそう。
(私だったら、ドを押しているのにシが鳴る楽器では普段通りに弾けないです・・。頭がこんがらがってしまう。ショパンの黒鍵のエチュードが「白鍵」のエチュードに聴こえたり・・!?笑)
なぜ、当時の人は行く先々の楽器にすぐに対応できたのでしょうか?
それは、当時の楽器はいわゆる平均律(十二平均律)では調律されておらず、それぞれの和音・調性に各々はっきりとしたキャラクターがあったから。
例えばドミソの和音にはドミソの色・キャラクターがあり、それはたとえ半音低く調律された楽器で弾いても変わらずドミソ。シ#レ#ファに聴こえるなんてことはありません。
半音低く調律されていたって戸惑う必要がないのです。違う音に聴こえないのだから。
シ#レ#ファはシ#レ#ファでまた別の個性があり、それはドミソの和音とは違うもの。
基本的に、黒鍵を含むときつめの和音になるようです。
小さい頃から440-442Hzのピアノに慣れ親んできた私にとって、この話はなんとも不思議でした。
黒鍵を含むときつめの和音になるっていうけど、半音低く調律された楽器でシ#レ#ファを弾いたらドミソに聴こえるわけで、それでもその和音はきつく聞こえるの?
なんて疑問も湧いてきて。
それでも、先生の説明を聞いて納得。
シ#レ#ファの場合、シと#レの音程はドミソのドとミの音程よりも広く、#レと#ファの音程もミとソの音程とはまた違う。そうやってそれぞれの音がちょっとずつ違って調律されているから、結果聴こえる和音の響きも異なるんだ。
なるほど~!
確かにそう考えると、シ#レ#ファを弾いてドミソに聴こえることはなくなるのか。
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ちょっと難しい・ややこしいお話ですが、私はこれを聞いてとっても納得できました。
ただ、時間が経つとまた分からなくなってしまうかもしれないので、備忘録としてここに記録しておきます。💦
バッハの時代の音楽のお話。興味深いですよね。
「鍵盤楽器の歴史」という集中講義は、年が明けてからもう一度あるのでその時にまた記事にするかもしれないです♪