討論、意見交換、議論、ディスカッション、自己主張、プレゼンテーション・・・など。ドイツの大学で授業を受けていると、常にこれらのスキルが求められているなと感じます。
ドイツに留学して3年ほど。
この数年で、良い事も悪い事もたくさん経験して様々な面でいろんなことを学んできましたが、その中でも私が特に驚いて、そしてそれを知ることができただけでもドイツに来て良かったなと思うことがあります。
何かというと、
大学生たちの「超」積極的な授業に対する姿勢。
ー外国人はみんな自分の考えを持っている
ー海外の人はディスカッションが好きだ
ー外国では自分の意見を言えない事は恥ずかしい事と思われている
・・・・・。
これらは私が日本にいる時に”外国とはこういうものだ”と人から聞いたお話やネットで読んだ体験談。
私は高校を出てすぐにドイツに飛び出しましたが、高校卒業までの私というのは基本的に、
「協調性を大事に」「人の気持ちをよく察して」「意見を言うときには角が立たないように」などとそんな事ばかり気を付けていたものですから、果たして私はドイツの大学でちゃんと授業についていけるんだろうか・・と少し不安でした。
(少しどころじゃなかったかも?)
そんな中ドイツでの大学生活が始まったわけですが、結果どうだったかというと・・・
話に聞いて想像していた授業そのまま!
みんな積極的に発言するし、気が付いたら学生同士、教授と学生などで討論が繰り広げられています。
どんどん挙手して、
「私はこう思う」「僕はこの部分はこう捉えたけどあなたは?」「これってこういう意味じゃないの?」「私は違う考えを持ったよ」
などと、ちょっとでも何か思うことがあればすぐに発言。
そして教授たちも、正解・不正解なんて気にしないからたくさんお話しよう✨という姿勢。
実際、とんちんかんな事を言っても「面白い発想だ、その考え方もいいね!」などと反応してくれます。
場合によっては学生と教授の話が盛り上がり、それで授業の半分の時間を使ってしまうことも。
学生は教授に対して敬語を使ってはいるものの、話すときのリラックスした雰囲気はまるでお友達のよう。
成績を上げたいからたくさん発言しよう、間違った事を言うのが怖いから黙っていようなんて考えはなくて、みんな素直に授業を楽しんでいます。
学生がそれほど積極的に授業に参加するから教授たちもみなさん楽しそうで、いいこと尽くめ。
思いっきり大学生生活を楽しんで(遊びまくるという事ではなく、本当の意味で大学生活を楽しんで)いる周りの子たちをみて、私はいつも授業へのモチベーションをもらっていますし、ここに来て良かったと思っています。
ただ、ドイツの学校制度は少し特殊で、問題点もあり制度改革を求める声も多いです。
長くなってしまうので今回は詳しく書きませんが、チラッと情報を載せておくとドイツの高校生で最後まで在籍し、ちゃんと卒業した人の割合は2018年で50,6%。(統計ページ(ドイツ語))
つまり、多くの生徒が何らかの理由で途中放棄していることになります。
必然的に大学の進学率も低くなってくるわけですが、しかし、ドイツでは”大学へは絶対に行くべきだ”という考えはあまりないようで、行かなくても素晴らしい仕事に就けることも多いそうです。
その一方で、自分の意志とは別に家庭環境で中学卒業後の進路が早い段階で(日本でいう小学5年生に入るころ)自動的に決まってしまう問題も。
なかなか難しいテーマです。
私はとにかく目の前の授業に真面目に取り組み、卒業の時に大満足で大学を終えられるように、毎日頑張っていきたいと思います✨
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